2019.06.01

京都のオフィス事情。今後の展望について。

2019年も6月に入りました。なんでしょう。この足早感はw

歳のせいでしょうか。いいえ、時代の、日々の流れが速くなってるように感じます。

ネットの普及により、革新的にデータ活用が増え、日々の情報量がすごいことになっている日々。

置いていかれないように日々精進し、まい進していかねばなりませんね。

と、本日の話題です。

たまには、専門的な話をしようかと。

主題としては、「京都における、今後のオフィスビルの展望」です。

京都のここ数年の動きまとめ。

さて、京都のオフィス事情について、皆様はどれくらい把握されておられますでしょうか。

いわゆる大型のオフィスビルが、2010年を最後に建築されておりません。

それまでのオフィスといれば、新築オフィスビルができれば、既存ビルからそこに移転し、その既存ビルも他から移転してきて、、、というように、玉突きのように移転が起こったものでした。それは、新築需要と呼ばれるもので、事務所の拡張や縮小、合併などのタイミングもありますが、新築と古いビルとの間で賃料格差が起こるものの、それぞれにニーズがある状況になります。

しかしながら、京都においては、その動きが丸9年無いわけです。

そして、オフィスニーズは高まりを見せており、賃料が高騰していきます。

オフィスを拡張したくても場所がない。

縮小して小さい事務所を探してもない。

今よりも安いオフィスビルを探そうにも、今以上に安い物件がない。

いや、今いるところの賃料値上げを言われている。

そして、京都という日本中では地方都市の中では、抜群の入居率を誇るようになりつつ、賃料水準も東京・大阪に負けない高さをキープしています。

ホテル供給に基づく、オフィス目線の弊害。

さらに、悪いことはあります。

ホテルの建設ラッシュに伴い、コインパーキングや月極駐車場がなくなっていきました。

そうなると、取引先が先方より京都に来られても、車を停める場所がないという状況になり、なかなか厳しい状況とも言えます。

今は、ホテルの建設業者がコインパーキングに停めているなどの関係で、一般の人が停められないということも起きています。

東京オリンピック需要に引っ張られた京都事情。

2020年の東京オリンピック決定以後、多くの観光客が日本を訪れるようになり、京都は観光都市としてその発展に努力してきました。

観光地には今なお数多くの外国人観光客であふれています。

では現場レベル、なおかつ、オフィスビルレベルで見直してみると、この需要に引っ張られ、地価が上昇している上、

賃料値上げ交渉も決してスムーズではないことから、空室率が低いながらも、それぞれのビル所有者は苦悩な日々が続いています。

そして、一番怖いのが、オリンピック需要が終わった後。

京都はしょせん地方都市です。一気に潮引き、後に残るのが残骸だけでは非常に怖いです。

観光とオフィスはつながりませんが、オフィスビルを取り壊し、ホテルに建て替え等も数多くあるため、

事務所の延べ面積は、この需要前ほど見込めません。

言い換えると、オフィスビルの数が減ったことで、空室率が低くなったとも言えます。

今後の展望。吉か凶か。

さぁだらだらとおしゃべりしましたが、本題は今からです。

「今後の京都において、オフィス需要はどのように変わるのか」

ここから先は、想定の話を含むことを考慮の上、お読みください。

…準備はよろしいですか?w

さて。

2020年の東京オリンピック後、関西は万博があるので、そこまで観光客の低下は無いと想定されています。

しかしながら、オフィスにおいては、影響を受けないように思われるものの、東京・大阪の大型開発もひと段落つくことにより、

事務所の大型移転等の動きが沈静化するとみられています。

また、京都の場合は、大阪事業所との合併がしやすいという立地上の問題もあり、

現在京都支店を構えている事業所が再び撤退していく可能性も0ではありません。

そこに、数年先には、京都市役所の工事も終わり、御池界隈で京都市が借りている事務所区画の空きが出始めます。

その面積は結構な面積に上り、万が一、一斉に移転となった場合、急激に空室率が上昇することになります。

また、老朽化し、旧耐震のオフィスビルもまだ多い状況の為、5~10年後に建て替えの動きも出始めます。

以上が、想定されることです。

では、そうなったとき、何が起こるか。

まず、烏丸御池の賃料単価が下落し、他エリアからの移転が見込めます。

そうなると、他エリアにも事務所の移転の動きが続き、オフィス界わいが活性化します。

また、一時期まで下がることはないですが、少し前の安定した坪単価に落ち着くことになります。

ここ2~3年で、オフィスビルの状況ががらっと変わり、

今後5~10年の間で、賃料が安定し、新築建て替え供給も見込まれ、

再び「安定化」されるのではないかと予想されます。

今はなかなかオフィスビルの空きはないかもしれませんが、ホテル供給の潮目が変わり、再びオフィスニーズが高まる可能性も十分にあるので、あきらめずに京都で物件を探し続けてください!思わぬ掘り出し物が出てくる可能性もありますよ!

これからもよろしくお願い致します!

本日は、丸毛が担当しました。

 

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