2012.04.18

都市開発の在り方。

神戸の新長田駅前、大阪駅前ビルの再開発など、現状の京都にはない都市開発についての考察です。

まずは、神戸の新長田駅前の開発について。

このエリアはもともとは商店街で栄えており、震災前はそれなりのにぎわいがありました。

また、ケミカルシューズ産業が盛んで、現在でも人気のあるミュールを広げたとも言われています。

今では、鉄人28号の像があり、ちょっとした観光地になっていますが、

私が実家に帰るたびに思うのは、結局、人の流れがなくなってしまっているのが現状です。

震災で商店街が焼け野原となり、駅前は開発が進みました。

駅前にも関わらず、安めの分譲マンションや複合型の商業施設、他にも、多数のお店が立ち並んでいます。

ところが、普通しか止まらないJR新長田駅前では、どれも起爆剤にはなりえませんでした。

結局、何が原因だったのでしょうか。

これを考えることは、将来の都市開発・都市計画を考える上で、重要なことだと思います。

ま、私が直接どうこうできる立場でもありませんが(笑)

さて、

新長田の場合、一番の原因は「阪神・淡路大震災」だと思います。

商店街がなくなり、住む家がなくなり、結局は新長田エリアから出ていかねばならない状況になりました。

その後、開発が進んだとはいえ、結局は元には戻れないんです。

そして、昔ながらの商店街から、複合型の商業施設として生まれ変わったこと。

結構、お年寄りが多いエリアでもあったため、親しみやすい市場や商店街のほうが人気があったんだと思います。

三宮や元町のような街づくりをしたところで、結局は地元には受け入れられず、

どうせJRに乗るのであれば、三宮まで行こう、と思うのも無理はありません。

昔からお好み焼きや焼き肉、ぼっかけといわれるスジ肉料理等が人気の街でもあり、

ケミカルシューズの街でもあるので、これらを前面に押し出した街づくりをし、

そして、年寄りでも楽しめるスポットを充実させ、且つ、生活に便利がお店を集約する。

言葉でいうと簡単ですが、これが難しいのでしょうね。

普通しか止まらない地方駅。その開発は、並大抵のものではありませんが、

今後も似たような事例は続くと思うので、やはり教訓にすべきかと思います。

なお、決して、長田駅前の開発が失敗だったというわけではありません。

実際に、上記のようなコンセプトでお店もありますし、前述のように、鉄人28号のような、

観光スポットまで誕生しているわけですから、その努力も十分に評価すべきだと思います。

ただ、まだ起爆剤には何かが足りないのかと感じた次第です。

京都をはじめ、関西圏でもすたれた商店街や駅前はあります。

街は「人」がいてこそ活性化するのであって、そのために開発をすべきです。

枚方市の樟葉はある意味大成功ではないでしょうか。

商店街の活性化のために、人が集まるために、「無料」で軒先を貸すのもありだと考えます。

そういった思い切った対策が、これから先必要ではないでしょうか。

ということで、例のごとく、明日に続きます(笑)

丸毛が担当しました。

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