2013.03.02
今年に入り、世間的には景気が良くなったやらなんやらといわれていますが、実際の現場ではどうなんでしょうか。
京都の場合。特に貸事務所に限って。
全国的にはどちらかというと、都会というよりかは、地方都市に含まれると思います。
高層ビルもなく、絶対数も決して多くないのが京都の特徴。
しかしながら、京都駅を中心に考えると新幹線とJRが直結(大阪や神戸は離れています)しており、奈良へも滋賀へも大阪へも行けるアクセス環境が一番の魅力でしょう。
また、近鉄や地下鉄、少し歩けば京阪もあり、確かに人が集まる条件はそろっているかと思います。
しかしながら、京都の場合、その長い歴史も影響し、京都駅の南側の開発が進んでおらず、大阪・神戸等と比べると狭い範囲でしか開発されておらず、絶対数が足りない(その上、敷地もない)のが現状です。
そのためか、ほとんど空きがなく、慢性的な物件不足の状態が続いています。
いえ、正確には、ニーズと合う物件がないため、というのが正しいでしょうか。
少し離れれば物件はあるものの、京都駅ビルから見えない範囲になったとたん、評価が落ちてしまうのが現状だと思います。
場所は変わり、近年新築ビルが相次いで建設され、京都駅前に負けじと開発が進んだ四条烏丸はどうでしょうか。
確かに最近はオフィスビルの新築ラッシュではありましたが、今のところ、それ以上の新築の予定がありません。
また、確かにあいているビル等もありますが、それも結局はホテルやマンション等へとってかわり、新規のオフィスビルの供給が見込めない状況です。
そうなると、一時的な移転ニーズもなく、現存ビルのリノベーション次第の勝負となりかねず、資金力のあるビルとないビルとの間で格差が生まれる可能性もあります。
社会原理でいえば、その中でビルの売買が行われ、よりよい環境へと生まれ変わっていくべきでしょうが、それも決して良い答えとも思えません。
今は既存ビルが、景気回復を見込んだものかどうかはわかりませんが、大阪・東京の企業を中心に埋まっていっているという感じです。
烏丸御池界隈はというと、きれいに整備された御池通りの影響は大きいとは思いますが、一番大きいのは市役所からの組織移動に伴う空室率の減少でしょうか。
賃料的にも下落が続いていた烏丸御池も、そういったニーズもあり、空室率でいうとかなり落ち着いた状況ではあります。
しかし、それはある意味京都市からの恩恵であり、全体としてのニーズが多いわけではありません。
ビルの構造上、最小区画の面積と実際のニーズとも離れてしまっているのも事実でしょうし、せっかく整った近隣環境を生かした売り方が重要になってくるのではないかと思います。
京都の事務所に対する雑感ではありますが、当然、私感であって、すべて正しいということもないと思いますし、当然反論もあると思います。
しかし、重要なのはそんなことではなくて、京都の事務所の今後がどのような方向性になっていくのか。
私たちはプロとしてそれを見極める必要があると感じております。
そこには、事務所のお探しの企業様や個人事業主、開業される人等、皆様のニーズに対しての御答えになるのではないかとも思います。
今すぐ、どうのこうのというわけでもありません。
少しでも先を読み、どうすればよいかを考える、そんなタイミングに来ているのではないかと思います。
以上、京都の事務所に関しての雑感でした。
本日は、丸毛が担当しました。