2013.10.12

病院火災、その教訓。

先日、病院が火災を起こし、甚大な被害が発生しました。

古くは、カラオケ店の火災や雑居ビルの火災等、過去にもいろいろと火災による被害は続いています。

用途変更がされていなかったり、消防に適切に届出せず、消防設備がきちんと整備されていないお店の火災や、消防法に規定されている探知機や報知機等を設置していたとしても、避難経路である階段に物が置かれ、避難できずに被害が広がるケースもありました。

今回の病院火災は、今回は管理責任者が高齢であったことが、なんらかの影響があったのか、また、なぜ防火扉が作動しなかったのか、原因はこれからわかるみたいです。

どの業態においても火災は起こり得ます。

飲食店はやはり一番リスクも多いですが、事務所等でもタバコの不始末や電気配線のショート等も原因となり得ます。

人的ミス以外にも、鼠が配線をかじってショートすることもあり、何が原因かはいろいろある状態です。

今回の病院火災、ある意味で、消防法の規定の見直しもあり得そうです。

ですが、もっとも大切なのは、法の整備や確認等の徹底も当然重要ですが、

「いつ、どのような場合でも火災は起こり得る」ことを認識し、意識しておくことだと思います。

人件費削減で夜間の管理業務の人数が少なくなることもあるでしょうが、万が一何かが起きたときに、しっかりと対応できるか、どの業界であってもその見直しは必要だと思います。

とくに、体が不自由だとか高齢者が集まる人たちを対象とする業態であれば尚さら。

木造建築の多い京都だと、延焼の可能性も非常に高く、発火元になる以外にも「火災」というのは身近な災害です。

特に路地奥で消防車が入れないとなると、そういう意味ではさらにリスクに対しての意識が重要になると思います。

当たり前のことだと思いますが、テナントの場合、開業前(改装前)に消防に相談し、仕様変更の届け出やレイアウトに沿った消防との協議を行い、適正な指導を受けます。そして、工事後に点検を受けます。

消防点検はそういう意味で、もっとも重要だと思います。

これからの開業はもちろん、以前に指摘されていることがあれば、もう一度見直すことをお勧めします。

たとえ、そのために客席が少なくなることがあっても、売上が下ってでも、「安全」は商売への第一歩です。そして、それが少々遠回りでも客足が伸びるメリットも生み出します。

今回のような悲しい火災事故が起こらないようにするためにも、みんながもっと意識を高めることが重要だと思います。

本日は、丸毛が担当しました。

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