2016.02.20

京都の通り名シリーズⅣ 南北の大通り「堀川通」~「葛野大路通」

堀川通

京都市西部で主要な通り5本をご紹介します。

こんばんは。辻です。

写真はどこの景色か分かられますか??今年は極端な暖冬で市内ではほとんど雪が降りませんが、こちらは雪が多かった去年の写真です。手前は堀川、奥の建物がデイリーカナート(イズミヤ)です。堀川丸太町交差点付近の写真です。

ではこの堀川通から順番に南北の主要通りをご紹介させて頂きます。

堀川通

市内の南北の通りの中で最も車線が多く、交通量も多い通りです。北は御園橋の少し南、鴨川堤の加茂街道から分れ、南はJR東海道本線の高架をくぐり、八条通で油小路通に合流し、南北に約8kmあります。堀川通の五条通から八条通までは国道1号線となっています。 全線で車線が多く市内では比較的走りやすい通りですが、加茂街道の分岐から堀川紫明までは4車線道路、堀川紫明から堀川今出川までは6車線道路、 堀川今出川から堀川御池は「堀川」を挟んで東堀川通と西堀川通が並走し、東堀川通は南行き一方通行、西堀川通は4車線道路となります。このため特に堀川御池から堀川丸太町の北向きは渋滞が発生しやすくなっています。堀川御池以南は8車線道路となり、堀川五条を過ぎた西本願寺手前で6車線に、堀川塩小路で4車線になるため、堀川五条以南も渋滞が多いです。大阪方面に向かう際には、大宮通や西大路通に迂回する方が早い場合があります。

なお、堀川通は、御池通、五条通と同様に太平洋戦争の際に沿道の家屋が強制疎開させられたためということです。

また堀川を流れる水は琵琶湖疏水から来ているようです。蹴上から白川、高野、下鴨と通り賀茂川を越えて紫明通、堀川通へとつながります。近代の西陣織産業が盛んなころはこの堀川の水が大いに利用されましたが、西陣織が廃れ、堀川に水が引かれなくなっていた時期があります。その頃は賀茂川を越えずに放流していたとのこと。それが近年になって以前の姿を取り戻したということです。

堀川通は主要幹線道路ではありますが、古くからの住宅や商工業地が多いため、いわゆるロードサイドという風景はありません。最近になって北大路や玄以通など北部に駐車場を備えたコンビニが数件出店しています。

大宮通

北は北区御園橋通の少し北から、南は伏見区油小路通・竹田出橋通との交差点まで約11.5kmの通りです。ただし北端、南端の位置が明確でなく、確実に「大宮通」と言えるのは「御園橋通大宮」から「久世橋通大宮」までではあります。

大通りとして挙げてはいますが、車で走りやすいのは四条通以南で四条通以北はほぼ一方通行であり、南向きや北向きが入り混じっているため車で全線通過はできません。

四条大宮付近は昔、阪急京都線の終点であった名残で駅前ロータリーがあり、味のある飲食店が多数残っています。五条通より南は京都南部や大阪方面への抜け道に使われます。九条通から南は道路幅は2車線分ほどありますが、北向き一方通行となっており、十条通より南で再び4車線道路になります。九条~十条間は当然拡幅されて然るべきですが、沿道は宅地がならんでいるためなかなか難しいようです。

堀川通同様、昔からの市街地であるため事業用の店舗・土地は少ないですが、十条通以南は土地も多く、広い駐車場付きの大型コンビニが見られます。

千本通

千本通は平安京の朱雀大路であり、京都市内で最も長い通りでもあります。通りマニアの私としてはその長さを初めて知った時の驚きは非常なものでした。

北は「鷹峯」交差点(佛教大学前から北山通と西に分れ、坂道を登った突き当り)から、南はなんと伏見区淀の「納所」交差点までおよそ18kmもあります。しかも旧朱雀大路という看板を背負っているにも関わらず、三条通以南はほとんどが一方通行の隘路で、旧千本通と新千本通に分かれたり、梅小路公園で分断されたり、さらに南では南北の通りとは言えないほど蛇行し、鴨川を東西に渡り、桂川の堤防道路となり終点に向かいます。何とも愛さずにはいられない通りではないでしょうか。

その千本通が存在感を示すのは、千本今出川から千本三条までの2~4車線区間です。市電が走っていた当時の”西陣の盛り場”という雰囲気は薄れていますが、沿道には飲食店が多く、知る人ぞ知る名店も多く残っています。二条駅前は再開発により住宅・商業地として人気があり、三条会商店街も活気を取り戻しています。

西大路通

西大路通は北大路、東大路と同様に市内中心部と郊外部を分けるラインのようなイメージがあります。北は北大路通との交点から南は十条通との交点まで約7.6kmの通りです。千本通などと同様、かつて市電が通って繁栄した通りですが、いまだ活気は残っています。北は金閣寺付近から、立命館大学付近、北野白梅町、西ノ京円町、西院、西大路駅など商業地として魅力的なエリアは多くあります。

葛野大路通

西大路よりさらに西にはなりますが、現在は葛野大路通がそういった意味合いを持っているように思えます。比較的近年に整備された通りのため、かつては沿道に空き地が多く残っており、西京区・向日市・長岡京市から右京区・北区・左京区へ向かう際に抜け道として使いやすいことから市内では珍しくロードサイド型店舗が多くあります。特に葛野大路四条から葛野大路五条まではカーディーラー、カー用品、中古車販売店が軒を連ねます。四条~三条間もほぼ店舗で埋まってきている状況ですが、三条以北、太子道までは空き地も残っています。計画では丸太町通まで延伸する予定ですので、今後の狙い目と言えそうです。

京都の通り名シリーズも4回目。20本の通りをご紹介しました。目標100本まであと80本!これからもお付き合い宜しくお願い致しますm(_ _)m

 

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