2015.11.20

飲食店居抜きテナントを見極める。絶対にかかせない3つの極意。

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京都で飲食店居抜きを探すのに、絶対にかかせない3つの極意、お教えします。

京都で飲食店を開業しようと、日々たくさんのお問い合わせを頂いております。初期費用に余裕のある人は、スケルトンから自分好みのお店づくりができると思いますが、殆どの人にとっては、そんなに資金もあるわけでもなく、なんとか居抜きの物件を探しているのが現状でしょう。

そもそも、飲食店の居抜きとは、どういったものを指すのでしょうか。

居抜きとはどういったもの?

居抜きというのは、前の入居者が飲食店を閉店する際に、内装や場合によっては什器・備品等がそのまま残っている状態を指します。もちろん、改装後1年未満のかなりきれいなものもあれば、10年以上改装もされず、しっかりとした改装が必要なものもあります。

一概に居抜きといっても、多種多様。業種によっては、合う・合わないもあります。

居抜きだからとって、決して初期費用がかからないとも限りません。

内装や什器備品があるからといって、安易に契約をしてしまうと、入居後に思わぬトラブルに見舞われることもあります。

冷蔵庫などの什器の故障などは、タイミング次第なので、仕方ない部分もありますが、それ以外にも見落としがちな箇所があります。

今回は、居抜き物件を見極めるのに、絶対に欠かせない3つの極意をご紹介します。

①飲食店の排気ダクト

排気ダクト店内で調理をするにあたり、必ず必要な設備として、排気ダクトが挙げられます。

これは、室内に調理時の煙や匂いなどを排気る設備ですが、ここには意外な落とし穴が。

まず、煙などを出すということは、建物の外部に排出することになるわけですが、建物のどこにその排気があるかを確認しましょう。

特に隣近所、裏などに民家があると、その場所によっては匂いや煙が舞い込んでしまい、かなりの迷惑を掛けてしまいます。

前の飲食店から今回の飲食店へお店が変わる場合、前の状態では周りの住民も気にしなかったのに、今回の店舗だと結構問題になることがあります。

そのため、下記の点を注意深く確認するようにしましょう。

1.ダクトの大きさ

厨房に対して、大きいのか小さいのか、その確認は絶対に必要です。煙がむんむんの飲食店に行きたいと思うお客さんはいないですからね。

2.ダクトの排気位置

上記の説明の通り、位置の確認はかなり重要です。周りに迷惑を掛けないことは、飲食店経営の初歩の初歩です。

3.ダクトがどこまで伸びているか

マンションやビルの場合、1階にそのまま吹き出されているか、ビルやマンションの屋上まで伸ばされているか、2.との関係もありますが、屋上まで伸びている場合、ちゃんと排気されているかの確認も必要です。

4.ダクトの音

そして、もっとも忘れがちですが、ダクトは意外と大きな音がします。2.3.とも絡みますが、近隣の迷惑にならないように確認。ついてない場合は、迷惑にならないように設置しましょう。

②飲食店厨房内のグリストラップ

飲食店のグリストラップ料理を作っていると、どうしても廃棄油が出てきます。それをそのまま排水口に流すのはNGです。もちろん、これから飲食店を経営しようとする人には釈迦に説法ですが、そのまま流すと下水や配管の詰まりの原因になってしまい、莫大な修繕費用が発生します。

そうならないために、一般的に厨房内に「グリストラップ」と呼ばれるシステムを導入します。

これは、排水のときに水分と油分を分離するシステムと言えばわかりやすいでしょうか。ゴミなども一緒に回収でき、配管を詰まらせるリスクを無くします。

ですが、設置には意外と費用がかかるのも事実。居抜きの時にあると結構助かります。

が、しかし。パット見であるからと安心してはいけません。

なぜなら、あまりに汚いと、掃除に時間もお金も掛かりますし、下手をすると取り替えないといけない場合もあります。ただ、もともとあるのとないのとでは、だいぶ費用も異なりますので、あることに越したこはありません。

ちなみに。

保健所の許認可を得る必ずしもグリストラップを必要としません(ただし、行政区などのより規制は異なります)。

ですが、設置しないと万が一、配管詰まりが発生した場合のリスクも大きく、厨房からの排水が原因で、道路下の下水道に何らかの問題が発生した場合、莫大な賠償金の支払いを命じられる場合もあります。

少しの投資で将来のリスクを無くすためにも、居抜き物件にない場合は、つけるようにしましょう。

③飲食店舗内の見えない配管

飲食店の配管最後の極意は、②とも絡みますが、配管です。

店舗内の内装や什器・備品等、目に見えるものは新しい・古いの判断はすぐにできますが、配管はそういうわけにはいきません。配管って、実は大部分が床下に埋められており、居抜きの場合、それまでどういった事故があったのかもわからないケースが殆んどです。

また、何年使用されているか、水漏れが起きていないか、寿命は来ていないか等、そういったデータが一切わからなくなります。

ですから、飲食店居抜きの場合、配管のリスクは常に付きまとうわけです。

えっ?貸主の責任ではないのかって?

いえいえ、そんなことはありません。室内に埋められている配管は、実は以前に誰かが埋設した配管です。貸主が貸主の指示で埋めたものでは無いのです。

いわゆる、「残置物」なのです。

逆にいうと、いずれ誰かがその処分や修繕をおわなければならないわけです。

簡単に、「居抜き」というキーワードだけで物件を探してしまうと、近い将来の大きな問題を見落としかねません。配管は、実は最も確認し、最もお金をかける必要がある箇所です。

貸主に責任がない以上、居抜き物件を借りる場合は、自己責任で配管の管理が必要です。

一番簡単なのは、配管の洗浄をすること。これをするのとしないのとでは、かなり違うようです。また、厨房の設計をする際に、工務店に配管を確認してもらいましょう。

グリストラップがない場合は、新規で設置するついでに確認してもらうと手間が省けます。

多少、金銭的に無理をしてでも、配管には気を使うようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

少なくとも、居抜き物件で失敗しないためには、見た目の内装以外の上記の3つの極意を意識して、判断するようにしましょう。あくまで居抜きの場合、現状での引き渡しなので、すべて自己責任になります。

居抜きだからといって、初期費用が抑えられるというのはまやかしです。決して、それだけに惑わされず、5年でも10年でも20年でも営業できるお店作りを目指して、失敗しない店を作っていきましょう。

飲食店をお探しの方が、下記よりお探し下さい。

貸店舗飲食店向け特集

本日は、丸毛が担当しました。

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