2011.06.02

内閣不信任案、否決。

前代未聞ですが、東日本大震災の復興のさなか、現職総理大臣に対し、不信任案が出されました。

結局は、民主党党首である菅総理が、ある程度の目処がたてられた時点で辞任する旨を党内に説明し、

党内からの反乱を押さえ込むことに成功した形です。

今回の件、まとめてみると、非常に分かりやすい構図です。

①自民党は、菅総理に対して不信任としたのであって、解散要求ではない。

この点、微妙に評価できると僕は思います。

ようは、菅総理ではこの難局を乗り越えられないので、退陣を要求。

新たな総理を用意してくれという意味です。

地震の対応に追われているさなか、選挙もできる環境にない被災地にとっては、

解散・総選挙ではなく、「総理の交代」という意味合いでは、

ある意味メリットのあることかもしれません。

政治的空白も少なく、新たなリーダーのもと、対応することでスピーディになることもあります。

ですので、今回の不信任案は、被災者無視のものではなく、

被災者にとって、良い結果になりえたことだと思います。

②民主党内での混乱。

結果的に、菅総理がやめることを表明したことで、内部調整をつけたかっこです。

ということは、単純に考えると、

菅総理の対応が悪かったことを内部でも認識していたことになるのでは?

と思ってしまいます。

今回の件、元被災者として、被災者の気持ちも充分にわかる上で、

意見としていわせてもらいたいと思います。

政治的な駆け引きや裏取引等はわかりませんが、単純に考えて。

政権交代という事は、誰もいってなかったように思います。

今までの対応をみても、未だに義援金が滞っている状況や被災地に向けての対策もままならず、

原子力に関しても、情報秘匿やあいまいな発言、ましては、とめたやらとめないやらの幼稚な話。

発生から3ヶ月近くなるのに、何か法案でも通したのでしょうか?

こればかりは、どんな震災関連法案が通っているのかわからないので、

実際とは異なるかも知れませんが、当時、未曾有の大震災であり、

「未体験」と総理自ら話したほど、初動に問題のあった、

阪神淡路大震災時でさえ、震災から2ヶ月後には、16個の法案を施行させているわけです。

原発問題や被害が大きいこともあるかと思いますが、

過去の教訓があれば、すぐに迅速な対応ができたのではないかと思うわけです。

僕にとって、今回の地震は、他人事ではありません。

そして、被災者の人がどんだけ大変な生活をされているかも理解できます。

実際に、僕自身、明日食べるものも確保できない状態を体験し、

電気の無い中生活をしてきたわけですから。

そして、その後の復興においても、家の建て直し等の大きな問題から教育費の問題まで、

苦労している親を見てきたわけですから。

大人になって、政治がわかるようになって、今回の流れだけ(全ては把握できていません)みると、

「何をやっているのだろう」と単純に思ってしまうわけです。

不信任=その人の対応が悪いことを指します。

今現在、社会保険改革に伴う消費税10%の議論をする暇があれば、

被災者に向けた法的な改正・さらなる被災者支援、

被災者の就職・生活費問題、

仮設住宅が予定より少なくなるのであれば、

謝罪ではなく、どうすれば予定個数に達することができるのか、等の議論をすべきです。

被災者にもっと目を向けて下さい。

明日、命が消えていく人もいるかも知れません。

1日、1時間、1分、1秒が、被災者にとっては重要なんです。

とにかく!

被災者に目を向けてほしいと思います。

本日は、丸毛が担当しました。

 

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