2019.09.28

データで見る京都駅周辺の商業的価値

今、京都市内で最もテナント需要が高いエリアを問われると、

おそらく「京都駅」ということが言えると思います。

 

個人の開業、地場の中堅飲食店、ナショナルチェーン、観光客向け物販店、

美容室などのサービス業、事務所、クリニックなど。

 

あらゆる業種・業態で京都駅のニーズは高く、

ただ、駅周辺のテナント物件数が限られている為、希望通りに出店できる方はなかなかおられません。

 

しかし、一つ付け加えておくことがあります。

 

「京都で最もニーズがあるのは、京都駅。」

普通に考えると当然かと思われそうですが、実は以前の京都ではそういうわけでもありませんでした。

 

京都駅の開業は1877年(明治10年)。

知っての通り、京都はすでに町が出来上がっていたので、

中心部(三条通・四条通など)に鉄道を引くことが難しく、市街地から離れ、寂れた場所に駅を作りました。

 

その後、スムーズに駅周辺が発展したかといえば、そうでもなく、

京都市電のターミナル駅となり、近鉄が乗入れ、新幹線が開通、地下鉄が出来るなど、

交通拠点としては発展していきながらも、駅周辺は京都特有の事情でなかなか開発が進みませんでした。

 

そういった時期が長く続いていたのですが、ほんのここ10年ほどで、

急激に駅周辺が開発され、テナントニーズが爆発的に高まりました。

 

そういった京都駅の”今”をデータから解説いたします。

 

京都駅の乗降客数

京都府の駅別乗降客数ベスト10がこちら。

出典:出店戦略情報局

 

1位:京都駅(JR東海道本線) 387,944人

2位:京都駅(京都市営地下鉄烏丸線) 113,361人

3位:烏丸御池駅(京都市営地下鉄烏丸線) 96,564人

4位:烏丸御池駅(京都市営地下鉄東西線)96,564人

5位:祇園四条駅(京阪電鉄本線)91,126人

6位:四条駅(京都市営地下鉄烏丸線)91,126人

7位:烏丸駅(阪急電鉄京都本線)83,227人

8位:京都駅(近畿日本鉄道京都線)80,732人

9位:河原町駅(阪急電鉄京都本線)67,533人

10位:山科駅(JR東海道本線)65,596人

 

なんと、京都駅は1位、2位を独占、3路線すべてがベスト10入りしており、合計612,366人もの乗降客数がいます。

四条烏丸でも、四条駅と烏丸駅を合計して、174,353人なので、

その3.5倍以上もの乗降客数がいることになります。

 

当然、その中には純粋な乗り換え客(JR⇔地下鉄⇔近鉄)も含みますので、

単純に京都駅周辺の見込み客とは言えませんが、その規模の大きさは分かります。

 

観光施設

駅周辺には著名な観光施設が多数あります。

 

★京都タワー

★東本願寺

★西本願寺

★東寺

★三十三間堂

★梅小路公園、京都水族館、鉄道博物館

 

ホテル

そして、京都駅周辺で最も顕著なのが、ホテルの増加です。

京都市によると、2014年に29,189室だった市内の宿泊室数は2019年6月には46,147件まで増加。

 

元々、観光地として一定数の宿泊施設があった京都において、5年間で倍に迫る増加を見せています。

 

その中でも京都駅周辺のホテル開発はすさまじく、

2019年9月時点で客室数100以上の宿泊施設が29棟(8,099室)、

更に2020年開業が10棟(2,581室)予定されています。

 

京都駅周辺の魅力

このように、従来の地元ニーズに加え、爆発的な観光客需要が見込まれるであろう点で、

各業種・業態が揃って京都駅周辺に期待しているのです。

 

本日は辻が担当しました!

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