2025.05.17

管理物件や所有物件の電気検針、きちんとできてますか?

今回のお話も実際に起きた話です。

弊社が管理している物件の電気代請求トラブル(?)ですね。

いや、トラブルではないんですけどね、実際は。

ちょっと詳細お話しします。

前提として、建物に「キュービクル」が引き込まれている建物の電気の検針・請求のお話です。

前の管理会社から引き継いで、検針してると違和感が…

まず今回の物件は、以前に別の管理会社がいて、そこから検針方法などを引き継いだ物件となります。

電気業者から貸主に届く「検針日」と前の管理会社が検針していた「検針日」がかなりずれていたため、使用料・使用量両方にずれが無いか確認する目的もあり、まずは電気業者から届く検針日に合わせてメーター検針を行いました。

今までずっとずれての検針だったので、入居テナントには状況説明して理解いただき、変更しています。

最初の1~2ヶ月。検針をして、数字のずれがありました。

ただ、まだこの段階では「こういうものなのだろうか」という感覚もあり、違和感を残しながら請求を行っておりました。

これが3ヶ月も続くとさすがにおかしいと気づきます。

明らかに大元の使用量と検針結果合算の合計使用量とが違います。

例でいうと、大元が300kwに対し、テナント請求総使用量が250kwとかです。

共用部分の使用量で、そこまで使うことはない。。。

誤差とはいえないし、けど検針の数字も間違っていないし、何かほかに原因があるのだろうか。

他の管理会社の人やビル運営会社の方とかにもヒアリングし、いろいろ調べました。

なんなら、建物を建てた建築業者経由で、この建物のキュービクルの調査もしてもらいました。

どっか線が抜けてないか、とか、若しくはメーターを介さずテナントが使用していないか、とか。

またはどこかで漏電していて危険な状態なのではないか、とか。

ほんと数日ずっと悩み、可能性を調べては消していく作業でした。

でも全然わからない。

誰に聞いてもおかしい数字なのに、何が原因なのか。検針したときの数字の読み方が違う?なんか難しい計算式とかに代入して算出するとか?

とかもう途方もなくいろいろと考えてたんです。はい。

ほんと、考えてたんです。。。

もう一度言いますね。

考えてたんですよ。

で、わかったんです。

なんでこんなことに今まで誰も気づかなかったのか。。。

引継ぎは重要!そして感じた違和感は大事にしてください!

このテナント、3階建で各フロア1テナントです。

よって、子メーターも

①1階電力

②1階動力

③2階電力

④2階動力

⑤3階電力

⑥3階動力

を検針するんですが、3連メーターになってて、動力・電力をそれぞれボタンを押して切り替えて検針するんですね。

で。

その切り替えが間違ってました。

「1.CNT」とならないといけないのに、「0.CNT」と表示され、いつ検針しても「0kw」のまま。

そりゃそうです。違うものを表示しているのですから笑

今まで、もともとの所有者が検針、売却されて次購入したところが検針、そして弊社へ、となってて、もともとの所有者の時から3階動力の請求をしてなくて、3階は動力を使っていないと前の管理会社からは引き継いでいました。ずっと「0」表示なので3階動力は「使われてない」と判断されていたわけです。

したがって、いままで①~⑤の検針しかしてないわけですよ。

・もともとの所有者が3階動力を検針していない(しても「0」だから)

・次の管理会社は前の所有者から引継ぎの際、3階は動力を使っていないと引継ぎ

・誰も何も疑わず、そのまま弊社へ引継ぎ

大元のメーター数と検針総量との誤差が発覚

んで、今にいたります。

もともとの所有者も、次の所有者も、電気代を気にしてなかったんですかね💦

これが弊社ではなく、他のところだと、もしかしたらそのまま引継ぎしたままの検針結果で請求し、ずっと誤差がある状態になっていたかもしれません。

だから、メーターの数字を合わせてそろえてみました。

※文字で書くと簡単そうですが、そもそもどうやって数字を揃えるのか全く分からず、メーカーから取扱説明書取り寄せて、数百ページの読んでもあんまり意味わからないし、結局現場で作業してできました笑

結果として、3階のテナント様は、動力を使用していました。

答えとしては、今まで誰も一度も検針をせず、請求をしてこなかったということになります。

今までの貸主側の責任といえばそれまでですが、さすがに看過できない金額でもあったので、分割払いでご理解頂きお支払いいただきました。

「違和感」

これって結構大事で、機械のように言われたことだけやっていても意味がありません。

それはそれで、その人の仕事として、数字間違いをしない、請求金額を間違えない、等はきっちりやってきていたかと思います。

ただ、管理させていただく弊社としては、誤差の範囲を超える使用量差=違和感、があって、今回の事が判明したわけです。

違和感を感じてからの答えにたどり着くまでは、正直かなり苦労しました。

今一度、「管理会社に任せる」ことを考えてみてください。

今回はそれで無事問題解決に至りました。

弊社は過去15年にわたり、テナント仲介や管理業務を経て、いろいろな経験を積ませていただきました。

その積み重ねが、こういった問題解決につながっていると思っております。

建物の管理をしていく以上、想定し得ないことも起こります。

単にテナント入退去のやり取りや建物のメンテ・維持管理だけではなく、今回のような電気代のロスが発生していることや、前のブログのように水道代にもロスが発生することもあります。人為的なミスヤ老朽化等、理由はそれぞれなので、その発見にも時間はかかってしまいますが、こういった見直しのためにも、もし今管理会社に任せていないのであれば、一度ご相談下さい。

テナント募集についても、「単に広告出して問い合わせが来るのを待つ」だけではない、営業スタイルを実践しております。

これについてはまたブログでお話しできればなと。。

では、またの機会に!

本日は丸毛が担当しました。

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