2018.06.29
国道1号は直角に曲がることが少ない? は??
いきなりこの記事を読まれる方には、何事かと当惑されるかもしれません。
少々とんがったテーマですが、流れは前々回に書いておりますので、宜しければご参照ください。
さて、前々回記事で、
京都に国道1号が直角に曲がる交差点が3か所あることに関して、
「国道1号が直角に曲がることは少ない」という仮定の下、
京都は既に形成されていた都市の形と寺社勢力の影響で、
国道1号が3ヵ所も直角に曲がらなければならなかった、と結びました。
今回記事では、この仮定の部分を検証していきます。
もし、国道1号が直角に曲がる交差点が意外とあって、京都だけ特段多いわけではない、
という結論に至ってしまったとしたら・・(‘Д’)
ハラハラドキドキ、ワールドカップ並みの検証を始めます(‘Д’)
国道1号は、東京都中央区から大阪府大阪市北区へ至る一般国道である。ルートは旧東海道をほぼ踏襲した現代の東海道となっている。(ウィキペディアより)
総延長:760.9 km
実延長:760.9 km(全国2位)
現道: 638.8 km(全国2位)
始点:東京都中央区日本橋
終点:大阪市北区梅田新道交差点
通過する自治体:東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府
★道路の長さには”総延長””実延長””現道”とあるが、今回は”現道”を用います。
(実延長には旧道・新道などの分岐ルートを含み、総延長にはさらに海上区間なども含むため)
国道1号の”現道”は京都市内で19.5km(京都府内では50.2km)、
国道1号の約3.05%が京都市内を通っていることになります。
今回”現道”を用いているのは、旧道・新道を省くためです。
旧道・新道は分岐ルートで、かつ整備途中のものが多い為、途切れていたり、高速道路接続路線であったり、
暫定的に直角に曲げられていたりするためです。
それでは国道1号が直角に曲がる交差点を探す旅に出ましょう・・!
日本橋交差点
大手町交差点
日比谷交差点
桜田門交差点
三田三丁目交差点(三田四丁目、白金一丁目交差点は90度には満たないとします)
⇒国道1号は始点の日本橋から、すぐに皇居方面へ右折し、その後も皇居に沿って3回も直角に曲がります。むむむ・・
青木橋交差点
青木通交差点
保土ヶ谷橋交差点
小田原市民会館前交差点
本町交差点
⇒神奈川県内では、横浜駅周辺と小田原城前に直角に曲がる交差点があります。
なお、天下の険「箱根の山」には国道1号とはいえ、ほぼ180度に曲がるヘアピンカーブも存在します(!)
清水駅前交差点 ※静清バイパスは新道扱い
⇒静岡県内ではほとんどの区間でバイパスが整備されており、ほぼ道なりのルートとなります。
西八町交差点
大治田一交差点
石部大橋交差点
⇒愛知県、三重県、滋賀県は直線的に整備されたルートがほとんどです。
堀川五条交差点
九条油小路交差点
京阪国道口交差点
⇒な、な、なんと、3ヵ所もありますね!!
守口JCT
大日交差点
蒲生4交差点
⇒近畿自動車道の守口JCT付近がやや複雑なルートになっています。
以上、国道1号が直角に曲がる交差点は8都府県で合計20ヵ所ありました。
現道638.8 kmに対して20ヵ所ですので、平均すると31.94kmにつき1ヵ所となります。
これに対し、京都市内は現道19.5kmに対して3ヵ所、平均6.5kmで1ヵ所となります。
つまり、「京都は国道1号が直角に曲がる交差点が多い」は有意であると言えるのです!!!
他の都府県を見ると、”国道1号が直角に曲がる交差点率”に大きく違いが見られました。
東京都・神奈川県・京都府・大阪府は多く、静岡県・愛知県・三重県・滋賀県は少ない。
東京都は現道18.3kmに対し5ヵ所なので、3.66kmに1ヵ所もあり、
静岡県は現道220.3㎞と国道1号で最も長い距離を占めるのに1ヵ所のみにとどまっています。
せっかく国道1号を旅したのですから、国道1号で押さえておきたいポイントをご紹介いたします★
静岡県湖西市。静岡県と愛知県の県境付近。
東京から名古屋方面へ走行した場合、それまではずっと海岸沿いの平坦な快走路が続いていたところ、急激に登りの右カーブに進路を変える。
国道1号、23号、42号が複雑に交差する。
三重県亀山市。
国道1号、国道25号(名阪国道)、東名阪自動車道、伊勢自動車道が立体的に交差し、
これぞ「交通の要衝」と実感せずにいられない。
国道1号、国道161号バイパス、名神高速道路、京都府道143号(三条通)が交わる、京都東の玄関口。
本日は辻が担当しました!