2017.07.12
京都では早くも1週間を切った先祭山鉾巡行を控えて、
山鉾の準備が急ピッチで進められています。
こんにちは。大陽リアルティの辻です。
実を申しますと、私の誕生日は7月15日。
毎年祇?園祭の宵山にかぶります。
かといって、特にテンションが上がるとか、嬉しいとか、
そういうことはありませんが。
毎年祇?園祭の時期には、
(そういえば辻という奴の誕生日が今頃だったかな・・)
と思い出して頂ければ幸甚であります。
こちらは本日の四条通の様子。
大丸前の長刀鉾周辺は車両通行禁止となって、宵山のような雰囲気でした。
毎年7月12日に組み立てられたばかりの山鉾を試しに動かしてみる、
「曳き初め」が行われます。
木製の部品を手作業で組み立て、あんなに巨大なものに仕上げるのですから、
動くかどうか試してみないと確かに怖いですよね(>_<)
そんなわけで、函谷鉾・鶏鉾・月鉾・菊水鉾・長刀鉾と
祇?園祭でも代表的な5つの鉾が無事に曳き初めを終えました。
山鉾建ては7月10日から14日にかけて、各山鉾町で行われています。
上の写真は、室町通四条下る、鶏鉾の鉾建ての様子。
鉾が寝ている状態だと、その大きさがよく分かりますね( ゚Д゚)
四条通新町東入、月鉾です。
月鉾は全ての山鉾の中で最も高さがあります。
四条通烏丸東入、長刀鉾。
長刀鉾は最も著名な鉾でしょう。
山鉾巡行の際には、毎年「くじ取らず」で必ず先頭を行きます。
「ちまき」の売上も長刀鉾が一番人気で、例年、宵山の遅い時間には売り切れてしまいます。
四条通烏丸西入、函谷鉾。
四条烏丸を挟んで、長刀鉾と対をなす鉾です。
「四条室町」の交差点に立つと、上記の鶏鉾・月鉾・長刀鉾・函谷鉾に加えて、
室町通四条上るの菊水鉾を含めた5つの鉾が一望できますよ(^◇^)
さて、ここまでのお話で気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。
祇?園祭の山鉾を全てそらんじられたら、かっこいいのではないか・・!?( ゚Д゚)
京都人の基本的教養として、祇?園祭の山鉾は全て暗記しておくのが当然でしょう。
というわけで、続きまして山鉾すべての名称と簡単な解説をさせて頂きます。
2017年の巡行順です。
四条通烏丸東入。「くじ取らず」で毎年先頭を巡行する鉾。
長刀で疫病邪気を祓う。長刀の鉾は御所に刃向かわないように建てられています。
錦小路通烏丸西入。安産の山と言われ、この山のくじ順が早い年はお産が軽いと言われます。
烏丸通四条通上る。別名「筍山」。古代中国の孟宗という人物が病気の母に筍を掘り当てたという逸話に基づく。
錦小路通室町西入。永正年間(1504~1520)京都に大火が起こった際、突如霰が降り火は鎮まった。
その時、一緒に天神像が降ってきたものを祀ったのが始まりと言われます。
これまで一度も火難にあっておらず、「火除け天神」とも呼ばれます。
四条通烏丸西入。「くじ取らず」で、毎年全体の5番目を行く鉾。鉾としては長刀鉾に次ぐ。
中国戦国時代の孟嘗君が函谷関を逃れたという故事にちなんだ鉾。
詳しくは、マンガ「キングダム」参照w
綾小路通新町西入。「琴破山」とも呼ばれる。琴の名人・伯牙が手に斧を持ち、琴を割ろうとしている場面を再現しています。
四条通西洞院西入。「子供棒振り踊り」は国選択無形民族文化財に指定されています。
綾小路通西洞院西入。故あって妻と離れて難波の浦で芦を刈る老翁が、やがて妻との再会をはたす夫婦和合の姿をあらわす。
あやかりたいですね・・(;_:)
四条通新町東入。月読尊(ツクヨミノミコト)を祀る。最も高い鉾。
室町通錦小路上る。ご神体が山伏の姿をしているのでこう呼ばれる。
昔八坂の法観寺の塔が傾いたとき法力によってそれをなおしたという浄蔵貴所の大峯入りの姿をあらわしている。
油小路通仏光寺上る。社殿の中に天神像(菅原道真)を祀り、油小路通にあることから油天神山と呼ばれている。
油小路通仏光寺下る。聖徳太子が杉の巨木で六角堂を建てたという故事に因む。
室町通四条下る。昔、唐堯の時代に天下がよく治まり訴訟用の太鼓(諫鼓)も用がなく苔が生え鶏が宿ったという故事によって、その心をうつしたものという。
仏光寺通油小路東入。御神体は子をさらわれた翁が一人木賊を狩る姿を表現している。
綾小路通室町西入。山鉾の非常に古い形態を残している傘鉾の一つで、大きな傘と棒振り囃子の行列として巡行していた。
西洞院通四条上る。全山鉾の中で唯一のからくり仕掛けの「大かまきり」が大人気。
室町通四条上る。町内の金剛能楽堂内に古くからあった『菊水井』にちなんで名付けらた。
室町通仏光寺上る。唐の詩人 白楽天が、道林禅師に仏法の大意を問うところを表している。
四条通西洞院東入。貧困に苦しんだ郭巨が子を捨てようとしたところ土中から黄金がでてきた、という話に因む。
東洞院通高辻下る。和泉式部の恋物語を題材とした山で、真松には恋愛成就祈願の絵馬を下げる。
新町通四条上る。「くじ取らず」で毎年21番目を巡行。
新町通高辻上る。「くじ取らず」で毎年22番目を巡行。
新町通綾小路下る。「くじ取らず」で毎年最後の23番目を巡行。
蛸薬師通烏丸西入。「くじ取らず」で、後祭の巡行の1番目に行く。
新町通六角下る。「くじ取らず」で、後祭の巡行で橋弁慶山に次いで2番目を行く。
室町通六角下る。龍門の滝を登った鯉は龍になるという中国の伝説の、立身出世を意味する「登龍門」の言葉を表している山。
室町通三条上る。日本に古くからある修験道を主題にした山。
新町通三条下る。八坂神社のお祭りになぜか八幡宮を祀っている。
新町通錦小路通上る。「くじ取らず」で、後祭の巡行の6番目を行く。
烏丸通三条上る。伊勢の国・鈴鹿山で人々を苦しめた悪鬼を退治した説話に因んだ山。
六角通烏丸西入。平家物語の宇治川の合戦に因んだ山。
室町通六角通上る。謡曲「志賀」に因み、大伴黒主が桜花を仰ぎ眺める姿が表されている。
新町通四条下る。2014年に巡行復帰。「くじ取らず」で、後祭の山鉾巡行の最後を行く。
先祭は23基、後祭は10基。
鉾は10基、山は23基。
先祭のくじ取らずは5基で1番目・5番目・21番目・22番目・23番目。
後祭のくじ取らずは4基で1番目・2番目・6番目・10番目。
これを覚えればあなたも京都通です!!