2018.05.18
京都の町名は長すぎる・・
不動産業をしていると、しばしば頂くお言葉です。
「京都市中京区蛸薬師通高倉西入泉正寺町」
パソコン入力ならまだしも、書くとなかなかの作業になってしまいます。
契約時などには、何度も同じ住所を書くことがありますが、そうなるとちょっと苦痛ですよね。(+_+)
そんな時、通り名は省略して構いませんよ、ということがあります。
「京都市中京区蛸薬師通高倉西入泉正寺町」なら「蛸薬師通高倉西入」が通り名なので、
「京都市中京区泉正寺町」です。
たいていはこれに番地を付ければ、住所が一意的に定まるので問題ないのですが、
奥深い京都の町名には実は意外な罠があったのです・・!!
例えば、「中京区大文字町」をGoogleで検索してみると、どこか1ヵ所の地図が表示されます。
でもその下の検索されたページを見ていくと、
京都府京都市中京区大文字町(河原町通御霊図子下る …
京都府京都市中京区大文字町(丸太町通堀川東入、丸太町通油小路西入 …
京都府京都市中京区大文字町(御幸町通)
京都府京都市中京区大文字町(黒門通)
などと出てきています。
実は「中京区大文字町」は4ヵ所もあり、これらは飛地とかいうわけではなく、全然違う町なのです。
しかもしかも、
「御池通黒門下る」の大文字町と「河原町通御霊図子下る」の大文字町には、
番地まで全く同じものがあるため、そうなると完全に区別不能となってしまいます(+_+)
※番地は1から順に振られているわけではないので、同町名でも番地が異なることの方が多い。
不動産取引の実務上は問題になることはほぼ無いですが、郵便物などは間違って配達されることも大いにありそうです。
ただし、郵便番号は異なる為、郵便番号が正しければ間違いありません。
なお、「大文字町」は上京区と左京区にも一つ、合計で6ヵ所もあることになります!!!
ちなみにこれだけたくさんある「大文字町」。その由来は・・
・・と調べましたが、確たるものはありませんでした。
おそらく、かつては”大文字が特にきれいに”見える町だったのでしょう・・(^^;
大文字町のような同一町名は、調べてみると、実はかなりたくさんありました。
上京区には581の町があります。そのうち同一町名があるのは、
今出川町、蛭子町、扇町、大猪熊町、大宮町、頭町、菊屋町、北町、荒神町、革堂町、近衛町、米屋町、栄町、三町目、神明町、大黒町、鷹司町、玉屋町、中之町、西大路町、西北小路町、二町目、東橋詰町、菱屋町
一町目、突抜町、西町、東町、毘沙門町、桝屋町、四町目
亀屋町、仲之町
中京区には498の町があります。
油屋町、石橋町、石屋町、梅之木町、大炊町、鍵屋町、桑原町、笹屋町、三文字町、塩屋町、清水町、下丸屋町、高宮町、橘町、突抜町、槌屋町、毘沙門町、船屋町、松本町、百足屋町、八百屋町、和久屋町
梅屋町、鍛冶屋町、菊屋町、大黒町、俵屋町、壺屋町、丸屋町
大文字町、中之町、桝屋町
亀屋町
下京区には517の町があります。
植松町、夷之町、鍛冶屋町、柏屋町、亀屋町、雁金町、川端町、菊屋町、吉文字町、山王町、清水町、下之町、大工町、竹屋町、俵屋町、中之町、塗師屋町、八条坊門町、花屋町、仏具屋町、骨屋町、松本町、吉水町
稲荷町、上之町、上柳町、材木町、堺町、塩屋町、住吉町、大黒町、橘町、富永町、丸屋町、八百屋町、若宮町
鍵屋町
な、な、なんと、「亀屋町」は上京区・中京区・下京区で11ヵ所もあるんです( ゚Д゚)( ゚Д゚)
昔は亀がたくさん売れていたのでしょうか?
あるいは縁起を担いだ名前でしょうか??
残念ながらこれも明確な由来は不明です・・
以下に亀屋町を列挙致しますw
①上京区千本通中立売下る亀屋町⇒北野商店街・西陣京極などかつての西陣の中心地
②上京区葭屋町通下長者町下る亀屋町⇒堀川団地・商店街の一筋西側
③上京区荒神口通西三本木東入亀屋町⇒荒神橋西詰、京都府立医科大学の南側
④上京区油小路通下長者町上る亀屋町⇒京都府庁の北西あたりです
⑤中京区堀川通蛸薬師西入亀屋町⇒京都市立堀川高校の敷地を含む北側
⑥中京区釜座通夷川上る亀屋町⇒京都府庁から丸太町通を南に。人気の高い住宅地です
⑦中京区御幸町通御池上る亀屋町⇒京都市役所の西側(寺町通)よりもう一本西です
⑧中京区堺町通夷川下る亀屋町⇒御所南地区の中心部
⑨中京区竹屋町通両替町東入(西入)亀屋町⇒烏丸丸太町付近
⑩下京区高倉通五条上る亀屋町⇒国道1号・五条通を少し北に
⑪下京区若宮通松原下る亀屋町⇒市内中心部の職住共存地域
各亀屋町から代表者11人が集まったら凄そうですね( ゚Д゚)
以前のブログもご覧ください★
本日は辻が担当しました!