2019.08.17
今年も京都の夏の夜空を彩る「五山の送り火」がしめやかに行われました。
五山の送り火は毎年、夏の盛りの8月16日に行われます。
これ以降、気温もだんだんと下がっていき、秋の訪れを予感させる行事でもあります。
今年は台風10号の接近で開催が危ぶまれましたが、前日には台風も通り過ぎ、風は強いものの晴天の中、送り火を楽しむことが出来ました。
なお、五山の送り火は、本来はお盆に帰ってきた死者の霊をあの世に送り返す為の、宗教的な行事なのですが、
送り火を求めてごった返す人の波を見ていると(市内全体で約10万人の人出があるそうです。)、
市内で花火大会がない京都人にとってはその代わりのようなものなのかもしれません。
さて、本日はそんな五山の送り火がより美しく、より多く見えるスポットをご紹介させて頂きます!
8月16日の夜は京都市内、特に丸太町通から北山通辺りまでは、普段とは全く異なり、人と車で埋め尽くされます。
交通整理をする警察官や警備員も多数動員されています。
特に車ではほとんど移動が出来なくなってしまいますので、
何となしに見れたらいいかぐらいでは、一山を見るのがやっと、ということになりかねません。
ここが最も安定した有名スポットではないでしょうか。
大文字は標高が約450mとかなり高いため、京都市内の広いエリアから眺めることが可能です。
ただ、南の方からだと「大」の右半分しか見えなかったり、西の方だと非常に小さくなってしまいます。
ちょうど良い迫力で「大」を眺めることが出来るのが、この出町柳周辺(加茂大橋、鴨川河川敷など)です。
「大」のみを追求するなら、さらに東へ白川通ぐらいまでいくと、びっくりするぐらいの迫力の「大」が拝めます。
そして、加茂大橋から北を見ると「法」の字も。
こういったところが古都・京都の都市設計の面白さですね。
五山「松ヶ崎妙法」の「法」の字は、鴨川支流の高野川の直線上に位置しているため、高野川沿いでは「法」の字が楽しめます。
なお、「大」の字も鴨川支流の賀茂川を南下する際には常に左前方に眺められ、
「左大文字」は西大路通北部や北大路通西部からは常に真正面に見えるよう設計されています。
将軍塚は東山区と山科区の境付近、三条通と五条通の間にある京都市内が見渡せる夜景スポットでもあります。
ここからは「妙法」以外の四山が見渡せます。
京都盆地を挟んだ反対側の「左大文字」「舟形」「鳥居型」も小さくですが、はっきりと見ることができます。
なお、将軍塚は心霊スポットとしても有名ですが、「将軍塚」の本来の意味は794年に桓武天皇が平安遷都をした際に、
この場所に都の鎮護のため、将軍の像を埋めたことに由来するそうです。
船岡山公園や京都御苑、京都駅ビルなどが有名な鑑賞スポットです。
他には、20時に出町付近を出発し、自転車or原付で北⇒西を目指す手もあるかもしれません。
ただし時間がタイトなので、事故には十分にお気を付けください。
来年も何事もなく、五山の送り火を見ることが出来ますように・・
本日は辻が担当しました!