よくある質問!「敷金と保証金の違い」について。

賃貸契約を締結する時、何度も引っ越しを経験されている方や、多店舗展開されている方だと少なからず経験されたことがあると思います。

「敷金」と「保証金」についてお勉強しましょう。

まぁ、結論から言いますと、ほとんど同じ意味合いです!

とはいえ、その意味合いはちょっと異なっています。

敷金・保証金の基本的な違いとは

①敷金

基本的には、

・賃料等の債務の担保として

預かる金銭のことになります。

原則としてそのまま返還されることが多いですが、敷引という形で書脚設定されることもあります。

また、事業用においては、借主が原状回復を行った後に返還されることが通例です。

②保証金

基本的には、

・賃料等の債務の担保として

・原状回復費用の保全として

という意味合いがほとんどです。賃貸マンションと違い、事業用では原状回復の金額も多額になることもあり、保証金から原状回復費用を差し引くことを目的にしています。

という基本概念がありますが、それでも敷金で原状回復費用の相殺をしてはいけない!というわけではないし、原状回復費用の保全にも充てられますし、そうなってくると、、、

敷金=保証金

となりますよね。

一般的な解釈としては、間違っていません。

99.9%同じ意味だと思っていただいていいかもしれないくらい、どちらも市民権を得ており、「礼金設定がある場合は敷金」「事業用は保証金が多い」というような商取引上の違いくらいになってきています。

恐らく、ここまでは、どこのサイトや誰に聞いても同じ説明になるかと。

こっからは、もっと踏み込んだ内容を説明します。

実は、「破産」の時に違いがあった!?

上記の説明通り、基本的には意味は変わりません。

但し、「破産」した場合、場合によっては明確に取り扱いが変わる可能性があります。

この破産。

借主が破産するケースを想定してしまいますが、貸主も破産することは考えられます。

そのため、それぞれの場合で見ていきたいと思います。

①貸主が破産した場合。

貸主が破産した場合、そのあとの取り扱いについていろいろなことが想定されます。

・預けている敷金・保証金はどうするのか

・入居中の賃料はどうしたらいいのか

金銭的な目線でいうとこれくらいです。そんな時に、敷金・保証金で若干の取り扱いに差が出てきます。

・敷金のケース

敷金の場合、貸主が破産したことで、預けている敷金については、「保全」することができます。また、「寄託請求」を行うことで、毎月の賃料相当額を敷金から相殺することが可能です。

尚、貸主破産時の敷金返還請求権は、優先的に回収できます。

・保証金のケース

保証金は、法的には「貸付金(金銭貸借)」として取り扱われることがあるようです。ようは、借主が貸主にお金を貸しているという形式。

貸主が破産した場合の処理もその貸付金を償却していくという形になります。

また、このままでは「寄託請求」できず、賃料相殺ができないので、「敷金と預けている保証金の性質は同じである」という証明をしなければならないことがあるとのことでした。

ただ、現実的に契約書などで、敷金と同等の内容を記載していることがほとんどなので、おそらくは指摘されることは少ないかと思いますが、厳密にいえばということです。

②借主が破産した場合

この場合、ほとんどが破産管財人が契約の解除を申し入れるかと思いますが、引受人などが現れて事業を継続できる場合は、契約継続を選択することがあります。

なお、原則として貸主から破産を理由に契約解除できず、あくまで管財人が選択権がある状態とのこと。

貸主としては、破産されて賃料が入ってこないのは困ります。もちろんそのための敷金・保証金です。

とはいえ、破産管財人は破産者の債務返済のためお金を集めないといけないため、当然敷金・保証金もその返還対象となります。

その前提の上で、、、

・敷金のケース

敷金の場合、本来の意味である「賃貸における債務債権を保証する」ものであるため、未回収分の賃料と相殺できるようです。

・保証金のケース

貸主破産のとこでも説明しましたが、法的には「貸付金」という扱いとのことです。

そのため、返還請求の対象となってしまいます。

同様に、保証金の場合は、敷金と同義である証明をしなければならず、本来敷金として認められる範囲内でのみ貸主の債権を賠償されます。

ややこしく説明していますが、結局は貸付金ではなく、敷金と同義であれば、問題ないということです。

まとめ

ここまで説明してきましたが、恐らく「よくわからない」となると思います。

基本的な性質が似たようなもので、どちらにも同じ意味を含んでいるために、そもそも違いが見いだせない。

だから、「敷金=保証金」で、今はほぼ間違いないと思ってください。

ただ、その成り立ちから法的な意味合いに若干のずれがあるため、そこを突っ込まれてややこしいことにならないようにしてくださいね。

というのがまとめです。

尚。

ロードサイドとかでよくある「建設協力金」名目の保証金設定がある場合、たとえ「破産による中途解約における違約金として返還しなくてよい」と特約があったとしても認められず、あくまで合理的に認められる範囲で相殺され、「貸付金」扱いなので、残金は返還する必要が出てきますので、ご注意ください。

以上、本日は丸毛が担当しました。

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